豚熱感染イノシシの生息範囲が拡大。ワクチン接種推奨地域も24都道府県に。
2018年9月に野生イノシシの感染が確認されて以来、2020年7月12日までに累計2,466頭の感染が確認されている豚熱(CSF)。1ヶ月あたりの確認頭数は減少しているが、範囲は広がり、17都府県で確認された。
豚熱(CSF)は豚とイノシシにCSFウイルスが感染することで起こる伝染病。強い伝染力と高い致死率が特徴で、家畜伝染病予防法で家畜伝染病に指定されている。日本では1887年に初めて発生が確認。1969年に生ワクチンが開発されたことにより発生が激減、1992年を最後に26年間発生が確認されなかった。
2018年、岐阜県で野生イノシシの感染が確認されて以来、岐阜県、愛知県では経口ワクチンを散布するなどの対策を実施。このため確認頭数は減少傾向だが、新たに新潟県、京都府、神奈川県、茨城県、東京都で感染した野生イノシシが発見され、生息範囲が拡大していると考えられる。
農水省では豚へのワクチン接種推奨地域を24都府県に拡大したが、ワクチン接種できる獣医師が慢性的に不足していることに懸念の声もある。
参考リンク:農林水産省