ナガエツルノゲイトウ、陸上でも繁殖拡大。

繁殖力が非常に強く、根絶が難しい特定外来生物の水草「ナガエツルノゲイトウ」が、河川や溜池だけでなく、兵庫県淡路島では田に広がっていることが確認された。
陸上での駆除、根絶は困難で、他地域への拡大や稲を倒すなどの農業被害が懸念される。

ナガエツルノゲイトウは南米原産の多年生。切断した茎の断片からも繁殖し、水面全体を覆い尽くすほど繁茂する。乾燥にも強く陸上でも繁殖するため「地球上最悪の新緑的植物」とも呼ばれている。
日本国内では1989年に兵庫県で定着が確認され、以後千葉県、神奈川県、山梨県、静岡県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、徳島県、福岡県、佐賀県、熊本県、鹿児島県、沖縄県で確認されている。
淡路島で確認された田では、繁茂している場所から離れた場所にあり、水系も異なる。農機具や長靴の底についた断片が運ばれた可能性が指摘されている。溜池などでは取水口をネットで覆うことで流出を防げるが、陸上では誤って草刈機などを使うと拡散リスクが高まるため、見分けられるよう周知を進めるなどの対策が必要となる。

参考リンク:ナガエツルノゲイトウの駆除対策について(農林水産省)