化学肥料原料の備蓄制度を新設。

海外への依存度が高い化学肥料原料の備蓄制度が新設される。
2023年度予算編成に、必要な備蓄数量など、具体的な制度の中身を詰めていく。

肥料原料は、その多くを海外からの輸入に頼っている。尿素の37%、リン酸アンモニウム(りん安)の90%を中国から、塩化カリウムの26%をロシアとベラルーシから輸入しているが、中国の輸出制限やロシアのウクライナ侵攻により、価格高騰や調達不安が生じている。
新制度は、食用小麦や飼料穀物のように、民間が備蓄し、その保管経費の一部を国が支援する方式となり、備蓄量や助成の水準はこれから具体化していく。
備蓄数量の水準は、既存の輸入先国からの調達が途絶えた場合、必要量を代替国から確保するために要する期間をもって判断する。食用小麦では年間需要量の2.3ヵ月分を、飼料穀物では100万tを備蓄している。また保管経費の助成は、食用小麦が2.3ヵ月のうち1.8ヵ月分を、飼料穀物では3分の1程度を助成している。

参考リンク:肥料関係情報(農林水産省)