多彩な気象要素を活用できる「メッシュ農業気象データシステム」。

過去の気象データ、26日先までの気象予報、翌年12月31日までの平年値をシームレスに提供し、栽培に適した作物や品種、栽培期間を検討する材料となる「メッシュ農業気象データシステム」。

これまで、ある地点の気象データを得ようとしても、ピンポイントで正確な情報を得るのは困難だった。また、近年では多くの気象データが蓄積され、数週間先までの気象予測データが発表されているが、農業で利用するには収穫期までのデータが別途必要になる。
農研機構が開発・運用している「メッシュ農業気象データシステム」は、日本全国を1km×1kmの領域(基準地域メッシュ)に分割し、メッシュ単位でのデータを整備。1980年1月1日から当日までの過去の気象データ、当日から9日先の日別予報、26日先までの7日移動平均の予報、27日先から翌年末までの日別平均値をひとつのシステムで利用可能にしたもの。
搭載されるデータは、(1)メッシュ毎に整備された「日別気象データ」、(2)日別の気温、降水量、日照時間などの「日別平年値」、(3)平均標高、土地利用比率など「地理情報」、(4)全球気候モデルを用いて予測した気候変化シナリオをメッシュ単位に落とし込んだ「メッシュ気候変化シナリオ」の4種類。これらの農業気象データを基に、追肥や防除などの計画・実施の最適化や適期収穫が可能となり、品質の向上や新品種の環境適応性の検討に利用できる。
システムは利用申請すると無償で利用することができる。

参考リンク:農業気象(気象庁)
     :start[農研機構 メッシュ農業気象データシステム]