鶏肉の輸入が過去最多を記録。

2021年のブロイラーと調整品をあわせた鶏肉の輸入量は、前年比+7%(7万2,410t増)の107万7,138tとなり、統計のある1995年以降で過去最多を記録。

世界的な食肉需要の増加に伴い、価格の高騰や調達の不安定さが顕著となっている輸入牛肉・豚肉に比べ、鶏肉は上昇幅が小さい。2021年度平均輸入価格で、牛肉(冷凍)は前年比24%高、ブロイラーは10%高にとどまる。
輸入量は2017年以降年間100万tの高水準で推移しており、2021年は人手不足などからタイ産の冷凍唐揚げなど一部調整品の輸入が滞るなどしたが、全体を通してみると前年を大きく上回る結果となった。また、コロナ禍において飲食チェーンなどが比較的安価な鶏肉の取り扱いを強化。唐揚げやチキンバーガーなどテイクアウト業態の出店拡大による需要増も輸入増加を押し上げる一因となった。
2021年の鶏肉購入数量は約18kg。20年で1.5倍の増加をみせている。食品の値上げが相次ぐ中、消費者の低価格志向は一層強まるとみられ、牛肉、豚肉に比べ値頃感のある輸入鶏肉の取り扱いは今後も増えるものと見込まれる。

参考リンク:農林水産物輸出入統計(農林水産省)